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割増賃金に関する最高裁判決

2017.03.01

 柏の弁護士の山田です。

 最高裁は、平成29年2月28日、歩合給の計算に当たり売上高等の一定割合に相当する金額から残業手当等に相当する金額を控除する旨の賃金規則における定めが公序良俗に反し無効であるとした原審の判断に違法があるとして破棄した上で東京高裁に差し戻す判決を下しました。その判決の中で最高裁は次のように判示しています。

 「使用者が,労働者に対し,時間外労働等の対価として労働基準法37条の定める割増賃金を支払ったとすることができるか否かを判断するには,労働契約における賃金の定めにつき,それが通常の労働時間の賃金に当たる部分と同条の定める割増賃金に当たる部分とに判別することができるか否かを検討した上で,そのような判別をすることができる場合に,割増賃金として支払われた金額が,通常の労働時間の賃金に相当する部分の金額を基礎として,労働基準法37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回らないか否かを検討すべきであり(最高裁平成3年(オ)第63号同6年6月13日第二小法廷判決・裁判集民事172 号673頁,最高裁平成21年(受)第1186号同24年3月8日第一小法廷判決・裁判集民事240号121頁参照),上記割増賃金として支払われた金額が労働基準法37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回るときは,使用者がその差額を労働者に支払う義務を負うというべきである。」

 この判断は、従来の最高裁判例で、通常の賃金と割増賃金部分との間の明確区分性を求めていたことを踏まえた判断であり、今後、差戻控訴審において、労働者に支払われるべき未払賃金の有無及び額等について、どのような判断がされるか注目されます。

投稿者:柏第一法律事務所

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